アンコール・ワットの造営から遅れて半世紀後、今度は、一辺3kmの城壁で囲まれた王都、アンコール・トム(大きな町という意味)が、1177年のベトナムのチャンパ軍に勝利したのを記念して、ジャヤヴァルマン2世が建設した。 都城アンコール・ワットから北へ1キロ半。王の容貌をした観世音菩薩の四面塔の南大門がある。四面塔は顔の長さ3m、通路はバスが通過できる広さで、その両側は神々と阿修羅が、ナーガ(蛇)の胴体を引き合う、54体の像が出迎えてくれる。
|
2. アンコール・トム
|
||
「クメールの微笑み」と呼ばれる観世音菩薩の四面像の面は、全部で198ある。頭部の蓮の花の髪飾りは、王権の象徴。 バイヨンはメール山(須弥山)を象徴化している。即ち古代インドの宇宙観によると、神々の住む聖域、また神々が降臨する場所であった。この宇宙観を正確に具現化することが、王の重要な使命であった。
|
|||
上部北側は、チャンバ(ベトナム)軍との戦いに赴く、王と兵士の行軍が描かれている。短く刈り込んだ髪型と、長く伸びた耳たぶは、クメール人の兵士達で、中国人の傭兵も描かれている。 象のテラス 王族たちが閲兵を行った、王宮前にあるテラスで、蓮の花を摘む鼻を柱に模した、3頭の象が砂岩に刻まれている。
. |
|||
「隠し子」の意味を持つこの遺跡は、かってはバイヨン寺院より高かったといわれている。東塔門を入ると、円柱列に支えられた200mの「空中参道」が続く。
ピミアナカス 「天上の宮殿」「空中楼閣」という意味がある。三層のピラミット型寺院。
|
|||
|
|
||
|