5.鳴沙山   

 
   
 

 


鳴沙山
 

 敦煌市の南7kmほどのところにある。

 細かい砂で覆われた砂山。

 高さは50〜60m程で、麓から頂へ、更にその奥へと波を描く稜線が美しい。           

 南北20km東西40km、東麓には莫高窟がある。               

 粒子が細かく流砂が絶えず、その音色から鳴沙山と名付けられた。

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トマドリーに乗る
 

 緑龍の伝説

 昔むかし、敦煌の大地は一匹の緑龍に守られていた。

 其の頃敦煌の森は茂り、食料も豊かで人々は、満ち足りた生活をしていた。

 砂漠の北に住んでいた黄龍が、自然豊かな敦煌を占領したいと思うようになった。

 緑龍は黄龍を向え討ち、連戦連勝した。黄龍は風の吹きだまる地(強風地帯で有名な安西を示唆)に棲む蒼龍に応援を頼んだ。だが蒼龍も緑龍の相手ではなかった。

 だが残念なことに、緑龍のそばに住んでいた人間が、この豊かな自然を破壊してしまったのだ。  

 彼らは緑龍の体の鱗をはがし、爪を切り取ってしまった。精も根も尽き果てた緑龍は、黄龍の攻撃を食い止められなくなり、ついに涙を流しながら、この地を去っていった。                 

 涙は泉となり、小さな湖を形づくった。これが敦煌の月牙泉である。

 

 


ラクダで月牙泉往復
 

 緑龍の伝説  

 緑龍が戦いに敗れて退くと、黄龍がこの地を占領した。くねくねと起伏する鳴沙山は、黄龍の頭なのである。

 風が吹くと鳴沙山は、ビュービューと大きな音を出す。蒼龍が黄龍に会いに来たのだ。

 一方善良な緑龍は、立ち去る間際に、自分の尾を切ると、敦煌の地に残していった。それは後に、有名な莫高山となった。

 敦煌の人々は、緑龍の恩を忘れず、莫高山に一つ、また一つと洞窟を切り開いていった・・・・・

 鳴沙山のオアシス月牙泉への往復は、ラクダに乗って行く。(30元)                   

 中国のラクダはキャメル(ふたこぶラクダ)で、気だてが良く小さい。サハラ砂漠の気性強いひとこぶラクダより、ずっと乗りやすい。

 

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月牙泉
 

 月牙泉は鳴沙山に囲まれるように湧く、三日月型の池。古くは沙井といい、千年以上もの間、枯れたことがない。

 伝説は別としても、敦煌の変化をはっきりと示している。敦煌は遥か昔、一面森林に覆われた緑の世界だった。 

 シルクロードの要衡であり、西域の経済文化の拠点であり、さらに古代に於いては、中国の西の玄関でもあった。                  

 そうでなければ、どうして「敦煌」つまり光り輝き、繁栄する都市とよばれるのだろうか。       

 敦煌周辺の地名を見ると、青松堡、柳園、楡林窟・・・・・樹木と関係している名ばかりだ。    

 しかし、今、目を上げて見回すと、木一本ない砂丘のほかには、小石や岩が重なりあう、ゴビ砂漠が広がるばかりである。

 

 

 


砂ぞり

 数条の階段が山頂へと延びる。

 階段を徒歩で登る。頂上へたどり着くころにはへとへと。  

 下りは一気にらくらくと砂ぞりで滑り降りる。

 

 

 


月牙泉より下って

 ラクダを降りて、月牙泉、お寺でお茶して、また帰りのラクダが待つところまで帰る。

 

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