パルミラ


 
アラブ城砦を望むパルミラ遺産

 名前の由来  パルマ=なつめやし
  

 BC20世紀、世界最古の交易都市パルミラが出来た。

 BC3世紀〜AD、パルミラは最盛期を迎えた。

 シルクロード最後の難所、シリア砂漠を越える中継地として、税金などを取っていた、オアシス都市。

 タドモールの町にある、パルミラ博物館は旧石器時代の洞窟復元、ベル神殿の模型、ローマの彫像などを展示している。

3.パルミラ

と 

マアルーラ村

 

シリアの国旗

 赤・・・剣

 白・・・善

  黒・・・闘い

  緑・・・大地

  2つの星はアラブ連合結成の名残り、

  エジプトとシリアの友好を表す。     

 

 

 

 

 

 


ベル神殿


 パルミラ最古の神殿、AD32年築。

 東西210m×南北205m、390本のコリント式の柱で飾られた。 

 祭壇から本殿へ、本殿にはキリスト教のフレスコ画、モスクの跡もある。

 中央に最高神ベル、向かって左に太陽神のヤルヒボール、右に風の神アグリボールを従える。

 

 

 


 ローマ劇場


 ベル神殿を出ると、右手に民族博物館、前方には巨大な遺跡群が広がる。

 まず、記念門を抜けると列柱道路が続き、入ってすぐの左手には、メソポタミアのかみを祀ったナボ神殿がある。

 その先に、ほぼ完全な姿の円形劇場が残っている。

 この野外劇場では、毎年春にパルミラ・フェスティバルが開かれる。

 劇場周辺には、元老院の会議場や取引所のあとが残る。

 さらに進むと列柱道路の中心に、4本の柱で構成される四面門がある。

 四面門の東側には、土地に雨をもたらす豊穣の神、バールシャミン(ギリシャ語でゼウス)に捧げられたバールシャミン神殿 がある。

 BC17〜らAD3世紀に建設されたが、5世紀に教会として、改築した為か大変保存状態が良い。

 ここから西一帯に、ギリシャ建築様式のパルミラ人の住居跡が広がる。

             .

 


墓の谷


 遺跡の西側に広がる谷は、数々の墓が残され、墓の谷と呼ばれている。

 なかでもナボ神殿の建設に多額の寄進をしたエラベールの塔墓は、地上4階、地下1階の27mもある。

 美しい壁画で有名な3兄弟の地下墓室がある。

 

 

  パルミラの最初の写真で、アラブ城砦が遠望できる。17世紀、オスマントルコが十字軍の攻撃に備えた場所で、高さ150mの岩山にそびえる。

 ここからの沈む夕日は、マグレブ3国で見るサンセットに勝るとも劣らない。日没18時45分。

 その往復する、小さなバスで、マアルーラ村出身でキリスト教徒のガイドのハナさんが手を振り、腰を振りイスラムの、おどりを披露してくれた。

 バスの中を流れるアラブの音楽、聴き慣れたものと、どこか違うのです。リズムの変化、音階の妙が、心地よく響くのです。

 マスバハと呼ばれるイスラムの数珠を携える、おどるハナさんを見ていると、宗教や民族意識で争う世界の話が、嘘のように思えてきました。

 

マアルーラ村

 マアルーラ村は、アンチ・レバノン山脈の荒涼とした岩山の渓谷にある。

 イエス・キリストが、話していたというアラム語が今も伝わる。アラム語から、ヘブライ語、アラビア語、パルミラ語、ラテン語が生まれた。

 住民の大半がギリシャ・カトリック教徒で、岩山の斜面に建つ、家の壁の色が、シリアには珍しく、水色や薄い黄色に塗られていた。

 正サルキス教会は3世紀ローマ支配下で、殉教したサルキルとパーコスに由来、BC2000、ジュピター神の寺院が元で建てられた、世界最古の教会。  

 正サルキス教会礼拝堂に、イコンが飾られ、今もアラム語でミサが、あげられていた。

 見えますか?教会の裏手の岩に十字架を       

 

   シリア共和国

 ★シリアはバース・アラブ社会党単一の社会主義国。首都ダマスカス。

 ★ 日本との時差はマイナス7時間。日本から直行便はない。

 ★国土は日本の約半分、18,5万キロ平方米殆どが砂漠。

 ★人口約1610万人

 ★首都はダマスカス

 ★民族は85%アラブ人

 ★アラビア語が公用語

 ★宗教は、イスラム教 85%とキリスト教13%

 ★シリアの治安は非常に良い。写真は、軍事施設、空港、公共機関では禁止。シリアには、秘密警察があり、主に治安維持活動をしている。シリアやアラブの政治に関する話題は避けること。

 ★イスラム教国なので、人物を無断で撮ったり、肌を露出しないとか、飲酒など気をつけたい。

 ★イスラエルと緊張関係にあるシリアは、防衛費がかさみ、加えて砂漠の国土で、その経済事情はきつい。

 ★それなのに、シリア人は人懐っこく、気前がよくて、世話好きだ。今まで訪れた外国では、経験したことがない。そしてイスラム教徒もキリスト教徒も違和感なく仲良しだ。そして私たち旅人にも、親切だ。

 

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