サハラ砂漠へ
モロッコ南東の国境付近のターフィラルト地方はサハラ砂漠の入り口に
あたる。100m以上あるクサールと椰子の林とオアシスが溶け合う風景に、
3千m級のアンテイアトラス山脈は美しい境界線を成している。ここから先は
サハラ砂漠の玄関口らしく乾いた高原が続く。この違いの共存が気候に
良い影響を与えている。1年の平均気温は19°だが山間部と砂漠地方の
高原では、また夏と冬、昼と夜の気温の差が非常に大きい。オアシス、町
共に今はジハールエルフードと呼ばれている。
3k離れた所に軍事施設ポルジがありイッスラデール空港がある。
人口は軍隊を入れて15万人という。
ゆったり流れるジズ川の水は、椰子の林を潤しシズ渓谷も観光の目玉とも
いえる。エルフードから見るアルジェリア方向の砂丘も、夕日を受けて更に
赤く赤く輝く。やはり「日が沈む国」のサンセットは実に見事だ!
夜明けの砂丘(デユーン)を見るためにホテルを5時に出発。エルフードを
出で5k道はぷっつり終わる。ブラックデザートを更に四輪駆動車はひた走る。
どんとこい ラクダ!
サハラのラクダはひとこぶラクダ 「トマドリ」と言う。
他のふたこぶラクダは「キャメル」と言う。このラクダが住む地域は非常に
少ないと言う。
所定の位置にすわると、うわっ、ぐぐーっと斜めになってラクダが立ち上がる。
ラクダにゆられて巧みに
カーブした稜線を上がったり降りたりして、丘の一つ
に落ち着く。とうとうサハラにたどり着いたのだ。砂丘の陰からほのぼのと
薄黄が立ち昇り、それに一筋二筋紅がはいる。見上げると湯が沸き返るよ
うに、白からグレーの雲が立ち登ってきた。その雲はみるみる真っ赤に染ま
っていく。砂丘の夜が明ける…・・私は今地球と一体になる。
サハラの砂はさらさらオレンジ色!