3.ベルファスト   

 
   
 

 


市庁舎ヴィクトリア女王像
 

 ベルファストはその昔要塞の地だったが、12世紀の初め、アングロ・ノルマン軍によって陥落し、その後城砦の破壊と建設を繰り返しながら、都市としての形態を整えてきた。  

 18世紀に入ると殖民と資本の大量流入によって、リネン工業の発達と輸出の増大が見られるようになった。

  海上活動の活性化と共に、帆、網、天幕など需要が伸び、リネン工業は19世紀になって、更に発達をした。

 市庁舎は1894年〜1906年に建立。玄関ホールはイタリア産の大理石。元々はリネン工場だったが、その後市庁舎となった。正面玄関にはヴィクトリア女王の像が立つ。北アイルランドの中心都市。

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タイタニック遭難記念碑
 

 リネン工業が発達してきたが、その後は造船業への転換を図り、これが成功をおさめる。(産業革命)

 現「H&W社のクレーン」(ハーランド&ウルフ社)、この会社がタイタニック号を造った。最盛期には、約3万人もの人が働いていた。

 20世紀の中頃、深刻な不況が訪れると、露骨なカトリックへの差別が行われ、ベルファストは北アイルランド紛争の象徴的な都市になっていく。

 市庁舎の側面に建つ、倒れた人々の上に冠をかざしたこの像はタイタニック号の遭難記念碑。

  アイルランドというよりむしろイギリスの印象が濃い工業都市。紛争を想像するような怖い場所ではなく、むしろ治安は良い。

 


パームハウス

 1852年に完成した歴史のある植物園。正面のドームが非常にうつくしい。

 当時は鉄とガラスでこれだけのドームを造るのは珍しかった。

 日本からも植物が持ち込まれて栽培されている。また英国では植物ハンターが沢山いて、世界中から持ち帰ったものも多い。                   

 入口付近には色とりどりの花が植えられ、ベンチもあるので、のんびり本を読んでいる人を見かけた。 

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ジャィアンツ・コーズウェイ

 アイルランド島の北の海岸に無数の6角形の石柱群がある。世界でも十指に入る奇景(世界遺産)。

 この石畳は大昔、「巨人の造った土手道」だという伝説も残っている。

 約6100万年程前に、子の地に大規模な地殻変動があり、膨大なマグマ(溶岩流)が流れだした。それが溶岩台地となり、その上に堆積物が層をなす。

 5800万年前にも同じことが起こった。

 

 


ジャィアンツ・コーズウェイ

  その後安定した地穀に体積物の層ができた。

 墓約1万5000年前になると、大規模な氷河がこの地域を覆った。その後数度の氷河期を挟みながら、長い歳月をかけて、氷河が台地を削り、海岸線は海水が凍ってできた氷が、岩肌を磨くように削っていった結果、古い溶岩台地の地肌が露出した。

 独特の6角形柱群は、噴出したマグマが徐々に固まる時にできたもの。(柱状節理)日本にも兵庫県の玄武洞、福井県の東尋坊、静岡県の城ヶ崎にも小さい規模のものが見られる。

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ダンルース城

 コーズウェイコーズトには、点々と古城が残っているが、その中でも最も大きいのがダンルース城。

 この付近を治めていたマクドネル家の居城として、10世紀〜16世紀まで使用された。

 外見は崩れかけているが内部は修復されている。

 周囲は断崖、天然の地形をを巧みに利用した難攻不落の要塞で、城の真下から大きな洞窟が外洋に抜け、脱出用の船を格納できる。陸路は小さな橋1本。

 

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