5.スライゴー

 
   
 

 


イエーツの墓
 

 フランシスカン修道院は、1474年オドネル家が建立したドネゴール城で、当時は文化の中枢として、発展したが、今は廃墟となり、墓地には沢山のケルト十字が立つっている。

 町の北にある527mのベン・ブルベン山の美しい山裾のドラムクリフ一帯はBC3000〜4000年の歴史がある。

 ケルト十字は10世紀のもので、塔は鏡塔だが、雷で壊れてしまった。

 ここに、イエーツのお墓が建っている。墓前で今年のイエーツカップで優勝したシェーン君がイエーツの詩を朗読してくれた。美しい響きにすっかり感動してしまった。

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ガラボーグ川
 

 スライゴーはアイルランド北西部の中心的な町。スライゴー湾とギル湖をつなぐガラボーグ川沿いを中心に広がっている。

 9世紀にヴァイキングによって開かれた。13世紀には数々の教会などが造られ繁栄した。イギリス軍の徹底した破壊を受けたが、かつてを偲ばせる修道院などが残っている。

 小さな島を浮かべるギル湖と海との温度差で、しばしば街全体が霧で包まれ、幻想的な雰囲気となる

 

 

 


ギル湖
  

  アイルランドには無数の湖があるが、特に西海岸沿いの湖は山に囲まれ、複雑に入り組んでおり、とても美しい。

 ギル湖を囲む森林、葦などの湿原に白鳥が浮かび、大きな鱒が群れ泳ぐ風景はとても美しい。

 詩人イエーツは主にロンドンに滞在したが、母親の故郷であり、子供時代に多く時間を過ごしたこの地をしばしば訪れ、「我が心の故郷スライゴー」と書き残した。

 キル湖のほとりでは、シェーン君の母、ガイドのマリアさんがイエーツの詩を朗読してくれた。

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泥炭畑
 

 アイルランド島の土地の約6分の1を占める、(ヨーロッパではフィンランドに次いで2番目)泥炭には、Blanket pear bogとRaised peat bogがある。前者は深さ2m〜6mで、雨量の多い湿った地方、特に西側の海沿いにあり、上にはヒース、いぐさ、水ごけなどが群生する。

 後者は、12mくらいの深さで、低地の、雨量が少ないアイルランド島の中央部に広範囲に点在する。上には泥炭綿、もうせんごけ、クランベリーが群生する。

 泥炭層は、防腐剤としての役割もあり、青銅器時代の金の装飾品などが、そのまま発見されたりもしている。

 現在見られるこのビートは、12000年前の氷河時代に、湿原状となって、植物が枯れ、数千年の歳月によって、泥炭層となったもの。

 

 

 


カイルモア修道院

 お城みたいに見えるカイルモア修道院は、19世紀の英国の下院議員のマンチェスターの富豪、ミッシェル・ヘンリーが、妻の為にたてたもの。

 エジプトを旅行中の妻がナイル熱で亡くなった為、城館は売却され修道院となった。

 第2次世界大戦中、ベルギーのベネディクト派修道院が燃え、焼け出された修道女が移動してきた

 現在は、全寮制の女子学校も併設され、ヨーロッパ中からの学生を受け入れているという。

 

 

 


コネマラ国立公園

 ダイヤモンド・ヒルを中心とした森と渓谷、岩山に囲まれた国立公園をハイキングする。

 コネマラ・ポニーの品評会が毎年8月に開かれるようだ。途中、尻尾の長いポニーを見かけました。祖先はスペインのアンダルシアだという伝説もある。

 米国のジョンフォードが手がけた「静かなる男」のロケ地コングに向う。彼はアイリッシュ系で、このアイルランド溢れる作品をずっと作りたいと思っていたそうだ。


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