6.ドン・エンガス   

 
   
 

 


イニシュモア島の石の壁
 

 太平洋のゴールウェイ湾の河口に浮かぶアラン諸島は、ケルト文化の中心地だ。

 アランとは背骨の意味。この当たりでは今でもゲール語が日常語として使われている。夏にはエリートを目指す子供達の為に、サマースクールがたくさんある。

 何故なら、アイルランドでは、ゲール語が話せないと、要職には就けないという。

 またこのあたりでは、レプラコーン(妖精)は靴をつくっているそうだ。

 ジャガイモ飢饉の時、移民として旅立った人々が残した土地が、このようにあちらこちらの石垣の中に見られる。

 

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アラン諸島へのフェリー
 

 ロッサヴィール港よりフェリーに乗船してイニシュモア島へ渡る。コロックと呼ばれる昔の船が展示されていた。こんな小さな船で鯨を捕獲したそうだ。

 漁師は家族の思いのこめられたセーターを着て海に出た。アランセーターの故郷としても知られ、セーターの模様「トレリス」は、石の壁の風景を写したものといわれる。

  旅人がここで出逢った女性は、飾り気はないけど、いつもショールだけはしていた、素敵な女性だったと・・・別れを惜しむ「ゴールウェイショール」の曲が流れていた。

 

 

 


ドン・エンガス
 

 アラン諸島の一番の見所と言えば、南岸の丘に眠る半円の古代遺跡ドン・エンガスの砦だ。埠頭から北西へ約8キロの村、キルマーヴィから丘を上がる。

 約2000年前に造られた砦といわれている。  

 砦の先は大西洋に面する断崖で、海面から約90mの高さにあり、すごい迫力に圧倒される。       

 

 

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ドン・エンガス
 

 ドン・エンガスは軍事要塞ともいわれているが、儀式のための聖地として使われたという意見もあるように、よく分からないことが、多い。

 BC800〜400年頃、ケルトがやってきた時には、すでに存在していたものだという。

 遮るものは何も無く美しい眺めだが、風が強いので要注意。

 

 

 


聖キーラン修道院

 12世紀のもの。アイルランドの12使徒の1人、キーランによって建てられた。

 彼はコノハトで生まれ隠遁生活をしていた。もともとはケルト神がまつられ、古代の日時計などが残っている。

 ケルティック・ウエィデイングも行われる。日時計の穴にハンカチをとおして、お互いに愛を誓うのだそう。

 

 

 


コリブ川河口

 ゴールウエイは「古代アイルランド」と時代に、コリブ川河口の小さな漁村として生まれた。中世にゴールウエイという金持ちの14家族が権力を振るっていた。

 当時の建造物として、聖ニコラス教会やリンチ家の城、スペイン門が残っている。その後クロムウエルらに町は破壊され、衰えていった。

 近年の経済成長により、ゴールウエイは西部の中心都市として活気に溢れている。大学都市としてもしられ、約6万の人口のうち5分の1は学生だと言う。

 スペイン系の血をひく黒髪の人が多い、スペイン門まできたら、橋を渡ってコリブ川の河口にくると、白鳥の泳ぐこんなにも美しい景色に出逢いました。

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